どの本よりわかりやすい千夜一夜物語 4(皇紀弐千六百七十八年七月二十九日 四)

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 意識を取り戻したアジブの耳におごぞかな聲が聞こえてきました。
 「アジブよ。目醒(めざ)めて足元の土を掘れ。青銅の弓と三本の鉛の矢を見出すであろう。その弓と矢をとって、山頂の騎士を射て。騎士は海に落ち、馬はお前の足元に倒れるであろう。馬を足元の穴に埋めよ。やがて大波が山頂を洗い、波の間より一艘の小舟が現れるであろう。お前はその船に乗り、漕ぎ手の漕ぐままに身を任せればいい。安寧の島に着き、故国へ帰ることも出来よう。だが、忘れるな、喜びのあまり、アラーの名を唱えてはならない。唱えればお前ふたたび不幸の海に漂うであろう」

 さあ、アジブはどうなるのでせうか。

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このページは、宝徳 健が2018年7月29日 08:39に書いたブログ記事です。

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