寒蟬鳴(皇紀弐千六百七十八年八月十二日 五)

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 今日から七十二候 立秋 次候 「寒蟬鳴」です。「ひぐらしなく」と讀みます。

 蟬は、六月下旬ごろから九月にかけて鳴きます。ツクツクボウシです。ツクツクボウシの泣き方は大好きです。何か哀愁がただよってゐます。秋の氣配だからですかね。

 「うつせみ」とも讀みますよね。源氏物語は五十四帖(ゴジュウシヂヤウ ゴジュウシジョウ)ありますが、その三帖が「空蟬」です。 物語が、巻物に書かれたものが「巻」、本みたいに書かれたものが「帖」です。

空蟬の 軆をかへてける 木(こ)のもとに なほ人がらの なつかしきかな
(蟬が殻を脱ぎ捨てるやうに小袖だけを遺したあなた。それでもやはり人柄を懐かしく感じる)

 光源氏はなかなか空蟬に逢ふことができません。空蟬の仕打ちを憎らしいとは思ふもののそれでも戀しい氣持ちはやみません。光源氏は、子分(確か空蟬の弟?)を介して空蟬に合ふ画策をします。旦那が紀伊の守に任ぜられ紀伊に出かけて屋敷が女ばかりのときを狙ひました。

 屋敷に忍び込んだ光源氏は、空蟬と侍女が碁を打ってゐるところをみていました。

 實は、光源氏のことを憎からず思ってゐる、空蟬は、光源氏のことを考へながら夜、寝てゐました。すると、人の氣配が。「源氏の君だ」と思つた空蟬は、その場から身を移します。そこに残ったのは一緒に寝ていた侍女です。光源氏は間違えて抱いてしまつたのです。

 空蝉が、逃げるときに残した小袖だけを光源氏は持ち帰ります(がっかりしながら)。そして、前述の和歌を送りますが、返歌はありませんでした・・・・・。




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このページは、宝徳 健が2018年8月12日 07:23に書いたブログ記事です。

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