源氏物語 再72(皇紀弐千六百七十八年八月二十六日 四)

| コメント(0) | トラックバック(0)
 光源氏が朧月夜のところに忍び込んでいつたとき、急に嵐が來て、心配した右大臣(朧月夜の父)がみにきました。そこには光源氏の男帯が落ちてゐました(20171013)。

右「なんだこれは」
 奥を覗くと、男がゐます。右大臣はそれが光源氏であることがすぐにわかりました。 

 引きずり出して暴こうかとも思ひましたが、それも大人げない。その場を立ち去りました。

 朧月夜は、恥ずかしいやら困ったやら。死ぬほどつらくなりました。

 右大臣は、短氣で、思慮の浅い男なので、この出來事を、さっそく、弘徽殿大后に告げました。

 この女こそ、今の光源氏の一番の政敵です。朧月夜の姉でもあります。

 右大臣にしてみれば、以前、朧月夜を光源氏に世話しやうとしたときに、つれない返事をしたくせに、こっそりと手をつけられてしまひました。娘の將來を案じ、なんとか朧月夜を帝の後宮にいれたのにまたもこの始末。「私が信じたのが愚かだった」。と嘆きます。 つづく

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/7933

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2018年8月26日 13:06に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「神やぶれたまはず(皇紀弐千六百七十八年八月二十六日 參)」です。

次のブログ記事は「貞観政要 再19(皇紀弐千六百七十八年八月二十六日 五)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。