一昨日、仲間に手傳つてもらつて、北陸事務所から運び込んだ荷物の片づけをやりました(まだ完全には終はつてゐませんが)。本を四分の一ぐらい賣る準備はできました。まだ、二千冊以上ありますが(笑)。
この千夜一夜物語は過去の記事を參考に書いてゐますが、本の整理の時に、出てきた~。バートン判の千夜一夜物語が~。ながいシリーズになりさうです。でも、面白い。
さて、毎晩つづく宴會は、いつも奇妙な儀式で終はります。
「例の品を慣れべてください。時刻が近づきました」
小部屋から灰と煤の粉が持ち出されます。男たちはその黒い粉を全軆に塗りながら涙を流し、もだえ苦しみます。口々に自分たちの分を嘆きながら。明るい宴會とは打つて變はります。
何日かすぎたころ、アジブはその理由を聞きました。最初は寡黙であつた男たちもアジブの執拗な質問にあつてつひに教へてくれました。
「もし、あなたに強い意志があるならば、嘉悦の楽園を訪ねてごらんなさい。でも失敗して戻って来ても知りませんよ」
さあ、ここからが面白い。私だつたらこの誘惑にたえられるか~(笑)。
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