仕立て屋夫婦がせむし男に魚を無理やり食べさせました。男は魚の骨がのどにつまり死んでしまひました。困った夫婦は、醫者の家に投げ込みましたが、醫者は男に躓いて、男が会談から転げ落ちたのをみにいったら「あっ、死んでゐる」と自分が殺したとまたまた勘違ひ。 まででした。
「弱つたなあ。どうしよ? うん、幸い誰もみていない。よし、隣の家に投げ込んでやれ」
隣は料理人の家です。夜更けにならないと歸つてきません。今頃もきつと留守です。ドアにカギはかかってゐますが、通風口から忍び込めます。屋根に上り、死體を落とし、ドアに立てかけたまま逃げて歸りました。
料理人の家にはいつも食物が豊富ですから、いつも野良猫や野良犬でいつぱい。うまくいけば、死體も食べてくれるかもしれません・・・・と、醫者は考へました。
夜更けに戻つた料理人は、壁に立つてゐる男を見て・
「このやろう!犬や猫だと思つたが、いつも料理を盗んでゐるのはお前か!」
と、死體を重い金槌で殴りつけ増ました。
「え?死んじまった?」 さてさて・・・つづく
コメントする