黄鶯睍睆(皇紀弐千六百七十九年二月十日 四)

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 昨日から、七十二候 立春 次候 「黄鶯睍睆」です。「うぐいすなく」と讀みます。

 鶯が何度も繰り返し鳴いて、鳴き方が上手になると、本當にきれいですね。その年の一番初めに行く鶯の声を初音と呼びます。

 源氏物語 全五十二帖のなかの第二十三帖 が初音と云ひます。

年月を まつにひかれて ふる人に けふ鶯の 初音聞かせよ

 明石の君の歌です。「年月を小松(明石の姫君 光源氏と明石の君の娘)にひかれて過ごしてゐる私に、今日の鶯の初音(初だより)をお聞かせ下さいまし。

 明石の君は、明石の姫君を出産した後すぐに姫君を引き別れてしまひました。姫君の教育上の關係で別れさせられたのです。光源氏は、將來、姫君を帝の皇室にしやうと考へていました。それで、教育を紫の上に任せるために、明石の君から離したのです。この歌は、明石の君が初めて明石の姫君に送つた贈歌です。
 
 なんだかせつないですね。


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このページは、宝徳 健が2019年2月10日 14:23に書いたブログ記事です。

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