やめること①:興味がないと物事をさける
ー過度に「自分を守ろう」としない
アベリーンパラドクスという心理学の遊びみたいな話があります。なぜアベリーンという名前なのだとかそんな説明ははぶきます。組織の中において「合意していないことに合意したふりをする」ことは、組織を崩壊させる怖ろしい所業なのだという意味です。
例をあげると、かつて、ウォーターゲート事件というものがありました(アメリカ)。ニクソン大統領のスタッフが、何の気なしに「あの政敵の事務所に盗聴器をしかけて情報でも取るか」と冗談で言いました。
誰もそんな気がないのに、なんか「辞めようよ」という意見が言えなくなった雰囲気(なんてないのですが、なんとなく)になってしまい。最終的にはニクソン大統領の辞任となってしまいました。
脳は、常にバランスよく働くものではなく、自分を守ろうと過剰反応を起こしながちです(自己保存)。
企業の不祥事もすべてそうです。誰がどう考えても、間違っていることが、組織内で多数だとしても、いつのまにか組織全体が「正しいのだ」と思い込んで暴走することが多々あります。
例えば、社長が出したアイデアがいまひとつでも「斬新なアイデアですね」と誰かが言うと、最初はたいしたアイデアでなないと思っていた人でさえ「いいアイデアかもしれない」と考えるようになります。
ものごとが正しいかどうかより、数が多い方にそろえたいという脳の「統一・一貫性」のクセに基づいてしまうのです。
「自己保存」は「統一性・一貫性」のクセに基づいてしまっているのです。
「自己保存」や「統一性・一貫性」にとらわれすぎると、そもそも脳が情報を取り込むことを避けたり、バイアスがかかったりして、正しい理解や深い思考を妨げます。その結果、誤った判断や行動を引き出します。
次回は、この「自己保存」と「統一性・一貫性」を詳しく見ていきます。つづく
コメントする