メールでやり取りをしてゐると「暇な時に電話をください」「お暇な時にお出かけください」「暇な時に読んでください」・・・。
このメールをもらってから電話をするときは「自分が暇な人間だ」と認めたことになります(笑)。こういうことを指摘しても相手は「?」が頭の中を駆け巡っています。同僚相手ならよいのですが、目上の人にこんな表現はやめましょう。
「すみません、少し遅れます」「あせらず來てください」もさうですね。俺はいつもあせっているんかいとなります。
このように、「いっていることは間違っていない」のに、日本語の使い方が間違っていて相手を不快にさせるケースが増えています。でも、使つている本人は、それに氣づいていないので、相手がなぜ不快になっているかを理解することができません。「自分の何が悪いのか」と思つています。
言葉とは、伝達手段です。その伝達手段の中でも、我が日本語は、これほど美しいものはないといふほどのレベルなのですが、今の日本人は、それを破壊しています。破壊していてそれに氣づかない。犯罪を犯して、惡いと思はないのと同じレベルです。
「お時間があるときに」か「お手すきなときに」です。
「〇〇社長はいらっしゃいますか?」
「〇〇は、ただいま電話中です」
「では、お手すきのときにお電話いただけますでせうか」
「こちら、とてもよい資料です。お手すきのときにでもご覧ください」
これが、「お暇な時に見てください」だと、渡された人は、讀むことができません(笑)。讀んだら「暇な人間」ということになります。
かつてコンサルをしていたある美容室に電話をしました。美容室のオーナーは、接客していることが多いのです。電話をすると女性スタッフが出ました。「〇〇先生は、お手すきですか?」と聞きました。
後日、その女性スタッフが「宝徳さん、とてもきれいな言葉ですね。私も使うようにしました」。
美しいことを髙めつなげ後世に引き繼ぎましょう。それが世界で唯一奇跡の國を創つた、我等日本人の使命です。
お互いの 氣持ちをあはせ 添へあつて 人の心を むすぶ言の葉
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