【第九十一号:身の程知らずの面白さと楽しさ】
弊社月刊誌「士魂商才(しこんしょうさい)」第九十一号です。タイトルは「身の程知らずの面白さと楽しさ」です。
中野信子さん(昭和五十年生まれ、脳科学者、医学博士、認知科学者)が自著でこういうことを語っています(次頁参照)。
誰かを悪者にしなければ(それも人を傷つけるぐらいの事実誤認で)小説を書かない司馬遼太郎氏を好きではありませんが、彼の著書「坂の上の雲」を読んだとき、(内容はともかくとして)このタイトルは「素敵だなあ」と思いました。明治の人たちは、坂の上に浮かんでいる雲はとれないのに、あの雲をとりたいなあ、と思いながら坂を上るような感覚で生きていました。未曾有の国難(国家が潰れるかもしれない)という今よりももっと厳しかった時代に(バブル崩壊後よりもはるかに貧しい国だった)。そして明治の人たちは、私たち後世に国と時代を「遺して(残してではない)」くれました。
私は、中野信子さんより前の世代です。私たち世代は敗戦前の教育を受けた先輩たちが創ってくれた「一億総中流社会」というおよそ資本主義では理想的(牧歌的な)社会を享受しました。「Japan as No.1(エズラ・ヴォーゲル)」とう著が出ました。それが悔しくて悔しくてたまらない欧米・ソ連(ロシア)・支那共産党が我が國を潰しにかかり、國内メディアが扇動して、國民がそれに乗っかってしまい、こんな國になってしまいました。その時代の中心となって國造りをした私たちの世代の責任は大です。
「あれをしてはいけない」「これをしてはいけない」「かわいそうだ」という情けない言葉がはびこり、自己責任が國民から失われました。國民を支配下に置きたい官僚が「(自己都合の)コンプライアンス」という愚民化政策を押し付けなんと、唯々諾々と國民がそれを受け入れました。領土を取られても取り返す気概もない國民ができてしまいました。十四歳の女の子が攫われても取り返す努力さえしない國民ができてしまいました。國家を自分たちの手で守ろうとする気概さえもたない國民ができてしまいました。「喧嘩をしてはいけない」という教育が、まともな喧嘩ができない男の子たちをたくさん造ってしまいました。どうやって愛する人を他國や犯罪者から守るのでしょう。楽天家がいなくなりました。
我々の世代はまだ引退してはいけません。次の世代に時代を引き継いでいない。責任を果たしていない。今月号の士魂商才は、みなさんに私の「身の程知らず」をご提示します。出来るか出来ないかではない。当たりが分かっている宝くじなんてない。この人間社会の奇跡の國 素敵な素敵な我が國日本を「つぁらん(博多弁で面白くない)」國にしてたまるか。この世を去るまで世の中に喧嘩を売り続けます。今月号もお楽しみください。
感謝合掌
皇紀二千六百八十年 令和弐年十二月吉日
株式会社経営戦略室 代表取締役 寳德 健
出版の素人なので校正がへたくそでタイプミスがありますがご容赦ください 涙
(中野信子さんの叫び)
私たちの世代は、おそらく戦後の世代で初めて、社会の挫折の煽(あお)りをダイレクトに喰らった世代である。私たちより前の世代にとっての世界と、私たちにとっての世界は百八十度、違っている。私たちより上の世界の人々にとって、今日より明日は必ず明るかった。私たち以降の世代にとってはそうではない。今日よりも明日は必ずしも明るいとは限らない。それどころか、明日、明後日と着実に暗くなっていくようである。(中略)子供をつくり、産むことをためらうほど。(なので)何をしたいのかよくわからない。何をしたいのかよくわからない、というのは、何がしたいのかわからなくては価値がない、という言葉の省略形だから。(著書ペルソナ:本文中で本を紹介) |
※脳科学を否定する人がたくさんいますがそんな狭くならなくていいじゃないですか(笑) それよりもこの方の人生を味わって下さい。
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