元田永孚の「幼学綱要(明治十四年)」という本があります。ほしいのですが、手に入りません。この本の第二 「忠節」の項の逸話の最後に、この大伴部博麻の話しが出てきます。明治大帝のお考えによって 元田永孚が編纂したものです。スマイルズのセルフ・ヘルプ「西国立志伝」に範をとって作成した東洋倫理逸話集です。これは持っています。
これは必読の書です。テーマは「典は自ら助く者助く」。まさに福沢諭吉先生の 一身独立して一国独立すです。
元田永孚は、井上毅が命を懸けて創造した「教育勅語」のサポートをした人です。
明治のこの頃の人たちは、白村江の戦いをよく知っていました。大伴部博麻を「忠節」の項の冒頭にかかげたのは深い意味があったのですね。
しかし、「幼学綱要」は、やがて忘れられ、「忠孝」は旧時代の道徳とされるようになりました。それとともに、大東亜戦争敗戦と歴史上同じ意味を持つぐらいの「白村江の敗戦」も日本人から忘れ去られました。
だから、未だに、立憲主義違反の日本国憲法「典」を自分たちの物に戻す気もないのですね。憲法と憲法典の違いも知らずに・・・・・。
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