以前、正常性バイアスという言葉を紹介しました。
例えば、この新型コロナウィルスパンデミック下において「自分は大丈夫だろう」という何の根拠もない安心感を持つことです。東日本大震災の時も正常性バイアスで逃げ遅れた人がたくさんいます。
今回は、「現状維持バイアス」を紹介します。
人は変化によって得られるリターンよりもそれにより失うリスクに対しより反応する傾向がある
というのが現状維持バイアスです。
でも、成長をしようとしたら、「身の丈<身の程知らずになって」
一歩踏み出さなければ言えない景色がある
のです。あたりが分かっている宝くじがあればみんな変えます。
決して現状に満足しているわけではないけれど、なんだかんだ新しい一歩が踏み出せずに、ズルズルと先送りしながら今まで通りの状態を続けてしまうこと。
「まぁ◯◯だからしょうがない」などと無理やり理由をつけて自分自身を納得させたり、「まぁ、また後で考えよう」などと先送りを続けたり......
こうしたことが起こるのは、私たちは無意識のうちに現状を維持しょうとする性質を持っているからです。そこにはリスクを避け、自分を守りたいという心理がこっそりと働いています。
現状を変えるということは、変化を起こすということであり、そこには失敗のリスクが伴いますし、状況が現状より悪くなる可能性も秘めています。また、批判に身をさらすことになるかもしれませんし、後悔することになるかもしれません
しかし、現状維持を選択すれば、そうしたリスクを負う必要もありませんし、無駄な労力も払わなくて済みます。
だから、私たちは無意識のうちに何もしなくて良い理由を探してしまうのです。 きっと、学校でも職場でも、変化を起こすより無難にしている方が安全だったと思った経験があるはずです。
私たちはこの心理によって非合理的な選択をしてしまうことがあります。
あ
しかし、ビジネスの現場では、「茹でガエル現象」などと言われる例え話があります。それはわかるけど、どうすればいいのかって? それはご自分が考えることです。現状維持バイアスの方は、エリック・バーンの交流分析の 「はい・でもゲーム」をすることが多いので。
「カエルをいきなり熱湯に入れると慌てて飛び出して逃げるが、水から入れてじわじわと温度を上げていくと、カエルは温度変化に気づかず、生命の危機を感じないまま茹で上がって死んでしまう」現状維持バイアスによって茹でガエルにならないように気をつけないといけません。
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