宗祇は、「男と女の関係」を通して、自分が現実社会を生きるために必要な「主従関係」「友人関係」を模索していました。宗祇は貴族の生まれではありません。それでいて和歌と古典の第一人者になったことで、皇族や貴族たちと親密に交際しました。でも、身分ががいます。嫌なことも多かったと思います。
帚木の雨夜の品定めには、そういう男の嘆きを描いた箇所があります。宗祇はそこに過敏にまで反応し詳細な解説まで書いています。 次回紹介します。
さて、源氏物語本文。紫の上の嫉妬からです。
光源氏は入念に衣装を整え紫の上のところに行きます。
光「ご不快のようなのでお見舞いに来ました」
紫の上は見向きもしません。
光「このごろはご機嫌斜めですね。あまり慣れ親しんでいると、かえって興ざめになることもあります。どうしてそんなに疑うのですか」
紫「なれきってしまうのもつらいことですね」
身を伏して嘆くので、このまま外出するのもためらわれたのですが、すでに女五の宮に訪ねる約束をしています。やめるわけにはいきません。
女五の宮に出立しました。女五の宮はボケ半分なので話し合って楽しいはずがありません。光源氏が立ち去ろうとすると。。。つづく
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