SPCとM&Aのデメリット(皇紀二千六百八十一年 令和三年八月二十八日)士魂商才第九十九号解説

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 今日は、SPCとM&Aのデメリットですが、まあ、M&Aとのデメリットというより、SPC(特別目的会社)が持つデメリットと申し上げておきます。元々、SPCは、資産の流動化が目的で作成されていました。でも、結構活用の幅が広いのでいろいろなところで使われています。

 使わない方は、このデメリットが参入障壁になっているようですが。
SPC設立のコスト、事務手続きの増加
 1社追加で会社を新規設立しなくてはなりません。当然、コストと事務手続きが発生します。会社法に基づいた設立ではなく、SPC法に基づいた設立となります。管轄は財務省です。最低資本金も会社法では1円ですが、SPC法では10万円です。


スキームが複雑になる場合がある
 関係者が多くなり、スキームが複雑になればなるほど、会計・税務・その他論点が複雑になります。M&Aより留意すべき点が多くなる点はデメリットです。多数の専門家とプロジェクトを組む必要があります。まあ、一時的なものですが。


粉飾決算に利用されてしまう場合がある

 エンロン事件や日興ローディアルグループ能力が必要だということです。事業ばかりしているのではなく、経営をするということ。

※エンロン事件
 なつかしいですね~。「エンロン・ショック」とも呼ばれ2001年10月に発覚したUSAの多角的大企業であったエンロン社の不正会計事件です(巨額の粉飾決算)。
 
 総合エネルギー取引とITビジネスを行っていたエンロン社が、SPCを使った簿外取引により決算上の利益を水増ししました。2012年に経営破綻にしてしまし世界の株式市場に大きな衝撃を与えました。

 1980年代からデリバティブ取引を開始し、レーガン政権のエネルギー産業規制緩和が追い風になり。1990年代に急成長しました。不正会計が発覚する少し前の2001年ごろに、インド・だぼーたる発電所やアズリックス(水道事業)など、海外で十億ドル単位の大規模事業の失敗が明るみに出て、株価も緩やかに下落を始めていました。

 2001年10月17日のウォールストリート・ジャーナルがエンロン社の不正会計を報じました。株価は急落しました。証券取引委員会(SEC)の調査も行われ、ついに粉飾決算が明るみに出ました。負債総額は400億ドル(40兆円)を超えていたといわれています。当然、さまざまな取引先等利害関係者にも多大な影響を与えています。

 そして、コーポレートガバナンスが強く問われることになり「サーベンス・オークレス法(SOX法)」が制定されました。

 お金はとっても大切ですが、モラル・モラールと両輪でないとだめですね。https://www.ifinance.ne.jp/glossary/world/wor018.html#:~:text= 参考

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このページは、宝徳 健が2021年8月28日 07:58に書いたブログ記事です。

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