東西冷戦終了後、行き場をなくした共産主義左翼リベラル勢力は、いろいろなところに潜み、また、いろいろ形を変えてその存在意義を残しました。欧州の環境はなんかもそうです。「緑の党」なんかもそうです。欧州で一定の勢力を持っています。シンボルカラーは緑です。それでいて彼らはスイカと言われています。スイカは外側が緑ですが、中身は真っ赤です。緑のふり(環境保護)をして、中身は赤(共産主義)です。(倉山満氏「これからの時代に生き残るための経済学」)
写真は弊社蔵書より
PC(ポリティカル・コレクトネス:政治的妥当性)も共産主義左翼リベラルの得意技です。耳に心地よい逆らいにくいことを言って、世の中をダメにします。少数派を守るといいながら、少数派を擁護し、それを多数派に仕上げていく。まさに共産主義です。少数派を守ることには異論はありませんが、少数派の擁護で世の中の支配をすることは、まさに共産主義です。彼らは知っているのです。マイノリティ(少数派)がマジョリティ(多数)になると世の中が崩壊することを。これを「ガラパゴス経済」と言います。本位制では信用創造が起きません(本日の「日本のようになるな」で用創造を書きます)。
昭和46年(1971年)に金本位制が通用しなくなったアメリカは、金とドルの交換停止をしました。ニクソンショックです。そこで、各國は変動相場制を中心とした管理通貨制度に移行したのです。
共産主義のテーゼをもう一度確認します。昨日、書きました。
金持ちを殺し、全世界の政府を転覆しすれば、共産主義革命が成就するというものなんですもの。だから共産主義者のバランスシートには、金持ちを殺したり政府を転覆したりすると、いきなり借り方の資産とそれと同等の貸方の資本にお金がボンと乗りす。つまり、自らは何も生産しないということです。
では、MMTはどうか。共産主義の隠れ蓑(前述、倉山満氏)です。昨日書いた、MMTが主要していることの共産主義の理由の一つ「財政的な予算制約はない」について、その嘘を暴いていきましょう。
金本位制度の破綻後、各国は、管理通貨制度に移行しました。物々交換をへて、金や銀などの本位制(江戸時代の日本は米本位制、今は、財務省PB(プライマリーバランス)本位制)、などの何かを基軸に通貨を機能させました。ただし、経済が成長してくると、その「何か」が不足し始めます。するとデフレになるので管理通貨制度で、「政府の信用」を買ってもらうことにしました。日本だけです、まだ、財務省PB本位制を敷いて経済成長を実現させていないのは。
管理通貨制度の国は政府の信用に基づいて、いくらでも通貨を破行することができます。
先ほどの倉山満氏の本によると、MMTの理論を聞いて感動している衆議院議員の動画が流れたとき。ある人が「火を見て喜ぶ原始人」と評したそうです。
ただ、通貨を発行しすぎると、インフレになります。過度のインフレはいけません。だからアメリカは今、インフレを抑えようと金利を上げてきます。敗戦前も、インフレになった時、高橋是清が、軍備に増税しようとしました。かれは二・ニ六事件で殺されてしまいそれが実現しませんでしたが、その後の、馬場鍈一(ばばえいいち)という大蔵大臣が、インフレ時にインフレ政策を実施するという田中角栄ばりの愚かなことをやったので、おかしくなりました。
管理通貨制度の国は政府の信用に基づいて、いくらでも通貨を破行することができます。これは別にMTTに限らず、まともな経済学者なら誰でも知っています。決してMMTオリジナルではありません。なので今更それを言っているにとは「火を見て喜ぶ原始人」なのです。
でも、今、日本には、これをMMT理論だと思っている國民がたくさんいます。ノーベル経済学者ぼポール・クルーグマンなどの世界の主流は経済学者は誰もが認めた事実です。珍しくもなんともありません。
日本のガラパゴス経済の再生再建論者(緊縮財政派)は通貨発行を敵視する人がこれを認めてないだけです。
なので、この当たり前のことを言うと、「MMT派」だと間違えられるからえらい迷惑です。もう一度、このブログの「日本のようになるな④」をお読みください。
では、明日はMMTのおかしな理論「金融政策は通用しない」を書きます。
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