高校時代部活で冬になるとランニング週間というのがありました。1週間、場所を変えて、結構遠くまで毎日走るのです。最終日は、博多から太宰府です。おそらく36キロぐらいです。初日は5キロぐらいから、徐々に距離を伸ばして最後が太宰府です。
生徒だけで走ります。荷物は代わりばんこにもって。今だったら、学校が絶対に止めますよね笑。
なぜ、こんなランニング週間をするかというと、博多は冬になると天候が安定せず、どんよりした雲や雨の日ばかりで晴れの日があまりありません。それとシーズンオフということもあり、その時期に体づくりをする目的もあります。
この前、福岡で登った方がいいという特集がネットニュースで流れていました。油山もありました。ここも(麓までですが)、ランニング週間のコースの一つです。だいたい10キロぐらいです。
そのおすすめ登山のニュースに英彦山がありました。ここは大分県中津市の近くですし、かなり険しい山なので、走ると大変です。
でも、この英彦山には福岡県ただ一つの神宮があるんです。英彦山神宮です。私たちはいつも「ひこさん」と呼んでいました。(神宮は皇室の祖先の呼び名です)、
https://hikosanjingu.or.jp/
詳しくはホームページをご覧ください。天照大神の御子です。
古事記では、天照大神の御子は、武甕槌命(たけみかづちのみこと)が、平定した我國を最初はこの御子に「行って統治してきなさい」と言いますが、御子は「いやだ」と言ったのです。なので、天照大神は孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に、それを命じました。なので、
天孫降臨(てんそんこうりん)
と言います。その詳しい話は別の機会とします。
今回お伝えしたいのは、この英彦山にその御子が祀られているのです。なんと、御子も降りていたのですね。名前を天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)と言います。「日の子の山」なので、「ひこさん」が英彦山になりました。だからみんな「ひこさん」と呼んでしました。
我國の文化は、「許す」ということです。いろいろな神様が、その人のやった事を一つずつ許していく。
それが
祓ひ給へ清め給へ
の意味です。
一度は断った人間は海外では二度と浮かび上がれません。でも、我國では許されるのです。そして、修験者の霊山を作りました。
恵比寿さまもそうです。これはイザナギノミコトが國産神話で最初に産んだ國です。でも、この子は未熟児なので、イザナギとイザナミは泣きながら海に流しました。この子を漁師が掬い上げて祀りました。それが恵比寿様です。かならず、復活するのですね。命の大切さ知っているのです。
恵比寿の総本山は島根県の美保神社です。航空自衛隊美保基地があるところで、このまえのレバノン救出作戦の飛行機はここから飛びました。
では、月山は?
山形県に月山(がっさん)という素晴らしい山があります。詳しくはホームページを見てください。
イザナギノミコトがなくなって、イザナミノミコトは悲しくて仕方がありませんでした。イザナミノミコトが埋葬されている黄泉の国へ行って、返してもらおうと考えます。
イザナギノミコトが黄泉の国についたとき、真っ暗でした。イザナミノミコトをイザナギノミコトが呼ぶと。「もう私は地獄のごはんを食べてしまったので、もどれるかどうか聞いてみます」とイザナミノミコトが言います。「でも、絶対にこちらを振り向かないでください」とも。
待てど暮らせど返事がないので痺れを切らせたイザナギ(ミコトを省略します)は振り向いてしまいます。なんとそこには地獄の鬼たちとセックスをしているイザナミがいたのです。
「みたな〜」とイザナミと鬼たちがイザナギを追いかけてきます。最後は逃げ切るのですが、その時にイザナギは禊(みそぎ)をします。
水に入って禊をするのですが、左目を洗った時に天照大神(太陽神)が右目を洗った時に月読命(つくよみのみこと:夜の神)が、鼻を洗った時にスサノオノミコト(海の神)が生まれます。
天照大神とスサノオは、その後も古事記の場面に何度も出てくるのですが、月読命はどこにもいません。なぜなんだろうなあとずっと前から考えていました。
いました!!!
この山形県の月山が、月読命です。素晴らしい山です。
ねっ、日本人ってどの人も殺さないんです。それが日本なんです。
【拙首です】
祓へたまえ 清めたまふと 神はいふ 豊葦原の 瑞穂国は
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