ノーベル文学賞受賞者の 韓江(ハン・ガン)さんの小説「別れを告げない」を読みました。
済州島4・3事件について書かれた本です。こんなひどい事件なのに、最終的には彼女の優しさで溢れている小説です。斎藤真理子さんの訳も素晴らしい。
韓国は、しょせん支配する者と支配されるものという構図なんです。それを、彼らは嫌いますが、日本統治の時に日本は国内の予算の2割を毎年出して韓国の近代化を成し遂げました。ハングルも韓国人が自分たちで作ったのですが、韓国人自体はもう放棄していました。それ見つけて普及に尽力したのが福沢諭吉先生です。
また韓国人には、ものを曲げる技術や染色の技術もありませんでした。両パンという支配者がいて、被支配者は両パンの所有物でした。韓国の人は決してそれを明らかにしませんが、かなしい歴史があるのです。
その韓国に李承晩という、史上最悪の大統領がいました。アメリナのウッドロー・ウイルソンやフランクリン・ルーズベルトよりひどい。結果的に、彼は、民を捨ててアメリカに行くというリーダーとしてはあるまじき行いをしましたが、日本の敗戦が決まると、強烈な支配者になり、我國に襲いかかっただけではなく、自国民も虐げました。
その一つが済州島4・3事件です。済州島の島民を虐殺しまくったのです。済州島村民の70%を殺したとも言われています。あの李承晩というのは人間ではありません。
その済州島4・3事件という激甚の歴史的痛みを、生死をまたぐ愛の状態にまで昇華させた小説です。
司馬遼太郎や山崎豊子のように嘘をかいてはいないでしょう。これは嘘はかけないですね。素晴らしい。
ぜひお読みください。私は次は彼女の「菜食主義者」を読みます。光州事件を元にしています。また紹介します。
弊社蔵書より
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