宇佐美の親父さん13:あの虫をとってこい(皇紀弐千六百八十四年 令和六年(2024年)十一月二十四日)2

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  ガソリンスタンドは、夏になるとキャノピーの下の電球とか、敷地に設置している電球とかにたくさん虫が寄ってきます。宇佐美のガソリンスタンドは、特殊な電気を使っていて、ある特定の防火壁の電球にしか虫が飛んでこないようになっていました。でも、そこにはもうすごい量の虫が。

 あるとき、親父さんが言いました。「脚立持ってきてあの虫をとってこい」と。

 みなさん忙しそうに働いていたので、「(まあ、これを言われるとしたら私だよな)」と思いながら、汚い虫取りに行きました。すると、そこには、カブトムシやクワガタムシが数匹ずつ入っているではないですか。

 親「宝徳、虫籠を手に入れろ」

 こんな時間に店が空いているわけがありません。でも、それは通じない。「なんともならんことをなんとかせよ」が宇佐美の二つの格言のうち一つですから」
 
 なんとか。ホームセンターを見つけて買ってきました。

 虫籠に入れて、ショップルームの目立つところに「カブトムシ!」「クワガタムシ!」と書いて置くと、またたくまに売れました。

 宇佐美のガソリンスタンドは基本的トラックステーションです。遠出をして家に帰るドライバーばかりです。きっと家族が喜ぶのですね。この時の親父さんの嬉しそうな顔は今でも覚えています。また、泣かされました。商売は石油製品ですがお客様の喜ぶ顔を創ることは・・・。

 このお客様の喜ぶ顔をつくったこすとは原価ゼロです。私の服が汚れただけ〜。

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このページは、宝徳 健が2024年11月24日 09:49に書いたブログ記事です。

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