ある時、ある土地に、親父さんに連れて行っていただきました。まだ、セルフが出る前の時代です。すんごい販売量を売っているんです。なので、私は、親父さんに言いました。「親父さん、マルチ計量器(4本ぐらい給油のズルがでて、どこからでも給油ができる計量器)をつけてあげたらどう?」と言いました。親父さんは「そうだなあ」と言いました。するとある時、「宝徳、あの店なあ、マルチをつけたぞ!」と写真を見せてくれました。
見るとダブルの計量器(2器の計量器のホースを長くしている)が近接されています。「どうだ、宝徳、これがマルチだ」と。私は「無言しかありません爆笑」(さすが親父さん)。
こんなの枚挙に暇がありません。吉本新喜劇真っ青です
閑話休題
そのスタンドのオープンにもついていきました。オープンの時に、スタンド裏にあるイノシシ山に行きました。私もついて行きました。
親「宝徳、イノシシのあごどうなっている」
寳「しゃべるのようになっています」
親「そうだろう。ならな、このイノシシ山の柵はなあこの柵を1メートル以上深くしてあるはずだ。でないとイノシシが逃げてしまうだろう。宝徳、掘ってみろ」
というではありませんか。「親父さんダメだって、そんなことをしたらイノシシ山の人に怒られます」
親「誰がお前にそういう教育をした!!!。たしかめないで、考えもしないで、物事をするな!!!」
と言います。もうこうなったら親父さんは聞く耳を持ちません。
めんどくせえなあ。と、思いながら、宝徳くんは堀りました。案の定、イノシシ山の人が来ました。「あなた何をやっているんですか?」って。
振り向いたら馬鹿親父はその場にいません。その場なんとか逃れて探しに行ったらスタンドでアイスクリームを食べています(親父さんは、ソフトクリームが大好き)。
その時、親父さんは私に言いました。「へーーーー、怒られたな」と。
誰のせいだ!!! と、私は人の責任にしてしまいました。こんなの、日常茶飯事です。だから、社員が誰もついてこないんだ。と思いながらも、「今度誰かにやってやろう」とその誰かを想像していた私も親父さんの同類項です涙。
よく親父さんに言われていました。
「宝徳なあ、不真面目はダメだ。仕事にならん。真面目もだめだ。誰もう喜ばん」
「では、どうすればいいのですか?」
「相変わらず、物事を考えない奴だなあ。馬鹿につける薬があったら、100万円だしても買って、お前につけてやる」「非真面目が一番いいんだ」と。
「それ、何回も聞きました」
「何回もとは何回だ。一万回俺が言ったなら何回もといえ」
私は、それが嬉しくて。だって、親父さんの話は、十万回聞いても嬉しかったから。楽しかったから。喜んだから。
うちの息子は、すぐ「父さん、それ前も聞いたから」と言います。「俺は宇佐美の親父の話を一万回聞きたかった」というと、息子は「なんじゃそりゃ」と言います。彼に、宇佐美の親父を合わせたかったなあ。うざいか笑笑。
でも、素敵なんですよねえ。非真面目って。
今の令和の時代には、なくなっていますよね。非真面目。私たち大人が悪いんです。
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