ドラコンって、わかりますか?
ドライブウェイコンテストの略です。スタンドのドライブウェイでやる社員のパフォーマンスを披露するコンストです。宇佐美は、普段はケチだったんですけど、こう言うときは、豪華な景品を出す。
支店でよく開かれるのですが、あまりにもパフォーマンスが過度で、支店でも ドライブウェイコンテストを今後続けるかどうかが意見は拮抗です。でも、いいじゃん、私は結構好きです。大いなるマンネリっていいですよね。
宇佐美でも、時々、(当時の)下の駐車場でそのコンテストをやります。
もちろん私も見に行きます(私自身は大阪支店のドラコンには参加していた)。
当日宇佐美本社に行くと
「宝徳、あんなものはなあ、ただのコンテストだ。実際には役に立たん。やることが大袈裟なんだ」
と、言っていました。
「ふ〜ん」というと、
「何が、ふ〜んだ! お前は俺を嘘つきだと思っているのか」
「今まで親父さんを嘘つきだと思ったことはないですよ。鬱陶しいと思ったことはたくさんあるけれど笑笑」
というと「馬鹿にするな!!!」と怒ります。
その時、何をしているか、知っていますか?カメラを大切そうに磨いているのです。
「なんですかそれ笑笑」というと
「せっかくみんなが頑張っているからな。写真ぐらいはとってやらんと」
「へ〜、親父さん、写真が撮れるの?」
「馬鹿にするな」と、普段なら激昂する話をニコニコしながら聞いています。
「早く、撮りにいってあげてください」
「お前も、来るんだ」
「なんで?」
「現像は誰がするんだ!!!」
「社員に頼みなよ」
また同じことを言う。それがわかっていて聞く私もずるいですよね笑
「社員が誰も言ってくれないからお前に頼むだ」
もう、どうでもいいや笑。
「親父さん、行こう」
「おー」
ドラコンの写真を撮りたいんではなくて、必死に頑張っている社員が可愛いんです。
もうこの頃になると、少しだけ冗談混じりに親父さんをからかえる宝徳君でした。
これも、かみさんに話すと、馬鹿ウケ。
親父さんは私が仕事に出ている土曜日か日曜日に、出光興産株式会社をやめてからもお電話をくださいました。
「宝徳さん、はご在宅ですか?」と。
「宇佐美さんですか? 主人は今、仕事て出ています」
「そうですか〜。そうですか〜。宝徳さんも土日に仕事をしているのですか〜』
「(何を言っているの親父さんあなたと二人きりで話したいときは、土日祝日か、年始か盆休みだったやん)」と思いながらかみさんの話を聞くと。
「今日も独特の声で『宇佐美です』から電話があったよ。あなたの恋人から(受け過ぎの大爆笑)」
もっと若い女性がいいなあ(苦笑)。大好きだなあ、親父さん。素晴らしい方にはたくさん会ったけど、こんな人には初めて会った。
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