宇佐美の親父さん20:ちーちゃんvs親父さん(皇紀二千六百八十五年 令和七年(2025年)一月十七日)4

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出光興産株式会社最大の取引先(それも卸売ではなく小売で)、宇佐美との取引は結構揉め事もあります。親父さんは、揉めるのは好きではないので・あまりませんが、一度怒るとすごいのです。私は、厳しく教育されたことは多々ありますが、怒られたことはあったかなあ。

 

 T課長(女史)とはよくやり合いました。この人宇佐美の4,000億円の資金を一手に回しています。だから銀行の扱いがすごいのです。東京ドームのVIP席なんかもらうんです。

 親父さんは実印まで預けています。「もし、社員が裏切ったらそれはそれで俺の責任だ。信頼してなかったし、それなりの処遇をお願いしていなかったからだ」。と。よくできますよね。私は、最初、T女史は、親父の女かと思ってました。それとなく親父さんにいうと、「いくらお前でも許さんぞ」と言われました。だって・・・・・

 

 T女史は、親父さんの仕事に惚れて結婚もしなかったんですもの。親父さんは、娘さんが専務を養子に娶るまでは、彼女がいたらしいのですが、その後は、一切女の影はなかったそうです(知らんけど)。

 

 また、ある時、スタンド用地の買収折衝にT女史がいきました。相手との折衝の中で、相手がカマをかけて裏金を取ろうとしました。T課長(面倒だから愛称のちーちゃんでいきます)が、「はい?、お金?1,000万円、1,500万円?どっち」と言ったら相手はびっくり。本当に出したかどうかは知りませんが。その迫力たるやすごいのです。ちーちゃんがヘソを曲げたら社内外問わず、金が一銭も出ません。各地の宇佐美の専務さんたちもちーちゃんには優しかった。あの恐ろしい連中が笑笑。

 

 あと、ちーちゃんは経理課長なんですが、肩書きは「課長」です。親父さんに「なんでですか?」と聞いたら。そういえば営業部長も「部長」なんです。「名前をつけたらその仕事しかしなくなるだろう」とそれだけ。

 

でも、優しいんです。親父さんと出張に一緒に行く時なんか、ちーちゃんは、私に「はい」と言って毎回五万円くれるのです。「これは、もらえないって、ちゃんと会社から日当とか出るから」。「いいのいいの。親父さん一人で行かせるよりあんたがいてくれたらどれだけ安心できるか。いつもありがとう。なんかあった時は使ってね。そのために渡すお金だから。親父さんはさあ、財布を持たないんだよ。でも、もっている時は裸のボケットに百万円ぐらいあるけど、持ってない時は0円なんだよ笑」と言ってくれます。

 

出張から帰って、その五万円を返そうとすると、「なんの話?そんなの渡したっけ?」と言います。さすがですね〜。

 

もめる時もそうです。「ものすごい迫力」でもめるのですが、18時になったら、「はい、終わり。ご飯行こう。親父さんと言ったらジョナサン(この頃は不味かった)だから、私と行こう」。と、デートに誘ってくれます。友人の美熟女も誘ってくれて笑笑。

 

 ちーちゃんと行くとうなぎとか焼肉とか美味しいものばかり。それも抜群に。

 

 ある時、親父さんが、「宝徳な、近くに京都料理の店ができたらしいんだ。一緒に行かんか」。親父さんと京都料理でデートです爆笑。

 

「えっ、ジョナサンではなくて」と言ったら。

 

「なんのことだ?」と言われました。自覚がないのかも。

 

その京都料理で、鯛の兜煮を親父さんも注文しました。「わーい」と思っていたら。突然、親父さんがまたまた。

 

「宝徳、これは、鯛の兜煮ではない!!!」と言い始めました。

 

「でも、美味しいですよ」

「鯛の兜煮は、もっと濃いだしがチュンと鯛に味が染み込んでいるはずなんだ!店長呼んでこい!」

 

 また始まります笑。この頃の私は、親父免疫療法でだいぶ抗体がついています。店長を呼ばずに済ませました。

 

私「(これは京都料理やん)」 親父さんこの味を楽しみましょう」

 

というと、「おー。でも、俺は本物の鯛の兜煮がたべたい」

 

私は心の中で「これ「も」本物の鯛の兜煮やんか」と思いました。でも、親父さんと食べた京都料理はおいしかった。

 

次の日、ちーちゃんが、「昨日、何食べた?」と聞いたので、「◯◯の京都料理」と言ったら、ちーちゃんは知っていました。親父さんより早く。 

 もめることが怖かったり嫌だったりしない会社っていいですね。やっぱりヒューマンシップで大切だ。

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このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2025年1月20日 09:20に書いたブログ記事です。

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