宇佐美の親父さん21:廃屋(皇紀弐千六百八十五年 令和七年(2025年)一月二十一日)5

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  宇佐美の親父さんは、古いものを捨てられません。出張先で拾い物をしてきます。古いものを手に入れたがります。

 

まず、古いものを捨てられない。旧宇佐美の本社前のスタンドに2階はまるでガソリンスタンド博物館です。創業からの計量器やらなんやらがたくさんしまってあります。もう処分したのかな。へー、これは初期の計量器から〜とか私はとても勉強になりました。一度しか入ったことはありません。なかなか連れて行ってくれません。

 

次に、出張先で拾い物をしてきます。特に、石を。東北に出張の行った時のことです。花巻空港で降りて青森まで、業者の車でスタンド用地を探しにいきました。河原に大きな石がありました。生半可な大きさではありません。それをトラックを雇って、自宅の2話まで運ばせるのです。何十万円もかかります。まあ、酒は飲まないし、博打もしないし、女遊びもしないからいいんですが。

 

最後に・・・。

 

ある時、また、支店に電話がありました。「宝徳、すぐ来い」。また野菜かなと思いましたが、その時は、野菜の植え付けや刈り取りの時期ではありません。いきました。「今度はなんですか?」「大変なんだハイオクが出たんだ」。「ハイオクが出た?」「バカ、ガソリンのハイオクではない。廃屋だ。槙の木とか良い気がいっぱいあるし、古い家だから古物なんかも残っているかもしれんぞ」「出て行く時に金目のものはもっていったでしょう」「なんでお前は、確かめもしないでそんなことを言う。とにかく今から調べに行くぞ」「って、勝手に入ったら怒られるでしょう」「・・・・・」

 

「まさか親父さん、その廃屋を買ったんでは???」「とにかく来い」「あっ、買ったな」まあ、いいけど。

 

「なんで私がそんなことで、こっちまで出て来なければいけないんですが」

「頼む。付き合ってくれ」

「(どうせ、社員の方々には頼めなかったんでしょう)」

 

と向こうを見てみると、社員の方々が何人も、遠くから私の方を見て手を合わせて拝んでいます。特に、ちーちゃんの部下が😆

 

 着きました。ボロボロの家です。出て行ってから数年が経っているみたいな。確かに、槙の木は、見事です。槙の木は、葉に水分が大量に含まれています。その歯も、とても言う良い具合に生い茂るので、隣家が火事の時に延焼を防ぎます。千葉県館山市に行くと、ほとんどの家屋が槙の木です。

 

 家の中に入りました。巻物とか、屏風とか、古文書らしき物とか、陶器とか・・・。

 

 親父さんは、それをかき集め、車に載せます。「宝徳、行くぞ!!」

 「どこにですか?」「本社に帰るのに決まっているだろう」

 

 宇佐美本社に帰りました。一番大きな会議室に「獲物」を入れます。親父さんは「なんでも鑑定団」に大変身。社員の方々もみにこられますが、すぐに会議室を出ていきます。とうとう会議室には、親父さんと私だけ。二人はこのオチのない展開をどう納めようかと必死です。

 

 えっ? この事件はそれでどうなったかって?二度とこの件に関しては誰も口にださなくなりました。

 

 それにしてもあの、大量のゴミ、いえ、獲物はどなったのだろう?あの廃屋は、どうなったのだろう?まあ、親父さんは可愛いからいいや。今回は、落ちを無理やり作ってる😀。親父さんにもこんなことがあるんです😆

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このページは、宝徳 健が2025年1月21日 09:15に書いたブログ記事です。

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