この記事では、宇佐美の親父さんが非真面目な思想で開発したTCS(トラックステーション)について、私が親父さんから伺った話を書いています。今日のテーマはポスターボードです。

宇佐美のTCSは販売量が半端ではありません。例えばタイヤなどを売ると、一番売っているスタンドは1万本/年です。それも人口5万人ぐらいの四国の池田の街です。かつてやまびこ打線で蔦監督に引き入られ甲子園を沸かせました。はっきりいってど田舎です。この街でどうやったらそれだけのタイヤが売れるのか・・・。街のタイヤ専門店が潰れてしまいました。私が担当していたのはまだセルフが解禁になる前でしたから現在は把握していませんが。
他にも、年に一回所長会と主任会がそれぞれ当時本社があった、愛知県の津島市で行われるんですが、その時に行われる表彰式で発表される販売個数や本数が私たちの常識の数字に0が一つ多いのです。そんなに優秀な社員が揃っているかと言うと最初は違います。新入社員教育は、頭、抹まっ茶茶の人間が寝ています。でも、それが1ヶ月も経つとこの人あの時の???というぐらい成長しているのです。
閑話休題。ある時また親父さんとスタンド巡回をしました。車の中で親父さんが「宝徳なあ、これだけスタンドが増えると当然だが俺のことを知らない社員がいるんだ。するとなあ、そいつが色々な商品をセールスしてくるんだ」と嬉しそうに語ります。
でも、スタンドのオープンなんかはセレモニーにはそのスタンドで働く社員も参加します。そして、セレモニーが終わったあとは、親父さんの周りにスタッフが集まって、楽しそうに会話をしています。その時の親父さんの嬉しそうな顔。「この人は、本当にお客様を愛し、従業員を愛し、事業を愛しているんだなあ」って思って涙が出てきます。オープンの時の親父さんの挨拶「元売りの皆様、金融機関の皆様、消防関係の皆様、SSを作ってくれた会社の皆様、地域のみなさま、従業員の皆様、皆様のおかげでまたひとつ夢がかないました」といいます。すっごい素敵な笑顔で。私の涙腺は大崩壊です。「親父さん、よかったね。また、夢が叶って」と心の中で思いながら。
おっと、また前置きが長くなった。親父さんとスタンド巡回に行った時に、ショップの中のポスターボードにポスターが貼ってありました(当たり前ですが、こんな風に)。
すると親父さんが激怒。
こうやって貼れば5枚貼れるだろうが、そしてなあ、お客様は変化に目がいくんだ。覚えとけと言います。
次にショップ内のテーブルに置いてあるチラシがきちんと揃えて置いてありました。また親父さんが激怒。
「こう言う風にきちんと置いているととると崩れるからお客様が崩れるのを嫌がるからとなないだろうが。トランプ状に奥義型にするんだ!少しは頭を使え!」誰がポスターをはみ出さないように晴れといった。真面目にはお客様反応しない。不真面目はダメだ。非真面目にやれ。誰が、チラシをきちんとおけといった。それは真面目な仕事だ。非真面目な仕事をやれ」と所長に言います。
その後私の方を振り向いてニヤッと笑います。「まるで、どうだ、お前も理解しろ」とでも言いたげなように。「ありがとうございます。また一つ引き出しが増えました」と私も無言で返します。
なるほどねとは思いますが、コロンブスの卵です。そして、いつもそれが進化するんです。いつも考えているからでしょうね。親父さんの私に対する教育は、一貫して「考えろ」でした。
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