二月二日以来のこの記事です。
スモールM&Aの難しさの一つに、意思疎通がなかったそれぞれの経営者がお見合いして結婚までいきつくことにあります。お互いを見つけ合い、意思疎通をして、情報を公開し合いながら理解を深めていく。あせらなくていいので、しっかりとこの意思疎通を行なってください。
今まで、経験した中では、ある会社が、大きな会社(大企業ではない。規模が)の子会社(株式譲渡)にするというお見合いと結婚がありました。すると、DDでの意思疎通ができていないことから、出るわ出るわPMIどころではなく、財務上の齟齬が結婚後にたくさん出てきてそれの後始末で業務指標を生じた例があります。
さて、支払いですが、最終契約の基づく支払いや手続きは、クロージング時に実行することが基本ですが、そのタイミングがズレる時があります。
❶譲り受け側にお金が足りない
これが一番物議を醸し出します。つまり、譲受がわに支払うお金がないときです。破談になることもあります。せっかくここまで話し合ってきてということにもなりますので、しっかりと仲介やFAに何度も確認することが必要です。
❷役員退職功労金の支払い
これもクロージング後の支払いとなります。譲渡し側の経営者や役員が一定期間業務引継ぎとして譲り受け側に残ることがあります。その時にこの方達へインセンティブとして活用されることがありますが、この場合も譲受側の資金状況によって揉めることがあります。また、譲り受けたけど事業がうまきくキャッシュフローを産まなかった場合もあります。これは完全にDD不足です。これも揉めます。
❸株式の段階的取得
これもクロージング後です。揉め事が起きるのはDD不足であったり、譲り受け側の資金不足であることが多いのです。これなどは、解釈の違いが如実に出てきます。けりをつけるものは早目に越したことがありません。
では、次回は、最終契約後の状況による支払いの変動についてです。
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