日から二十四節気は雨水です。立春から十五日目です。雪が雨に変わり、草木が芽吹き始める時季です。でも、まだまだ新潟あたりは雪がすごいですね。新潟の知り合いに連絡したら「さすがに、勘弁してほしい」と。
そして、七十二候は、雨水 初候 土脉潤起 です。つちのしょううるおいおこる と読みます。
我が国の季節は、すべて農業が基本となっています。雨水は、冷たい雪が雨にかわり、山に積もった栄養たっぷりの雪が溶け出してきます。その栄養により田畑は潤い、この季節から農作業を始める目安とされてきました。まだまだ寒いですが、なんとなく春の気配も感るような季節です。
さて、この春の始まりに、茶道では、どんなお菓子を食べるのでしょうか?
京都に亀屋良長という和菓子屋さんがあります。文化五年(1803年)の創業です。創業二百二十三年です。京都に行くと、創業二百年、三百年という会社や店がごろごろあります。その一つです。
ちなみに京都では老舗と呼ばれるところは、応仁の乱を通り抜けたかどうかということで判断されるそうです。応仁の乱は、応仁元年(1467年)から文明九年(1477年)ですから、ざっと計算してもそれから558年〜548年です。あの苦しい戦乱をどうやって乗り切ったかが大切なんでしょうね。
でも、亀屋良長さんもすごい。是非、ホームページをご覧くださいね。京菓子の手作り教室をやったり、かめや和菓子部・職チームが商品開発をやったr。まさに、不易流行を実践されてらっしゃいます。老舗のお手本です。亡くなった尊敬する経営者の方がいつもおっしゃっていました。「老舗にこだわるな、老舗を忘れるな」という言葉を。私は、この言葉が大好きです。自分たちの原点を見つめながら、歴史から発す
るパワーをもとに未来の可能性を創り続ける。まさに我國の原点です。
もうすぐ上巳の節句(じょうしのせっく)三月三日ですね。桃の節句です。 雨水は、桃も節句の雛飾りを堕だすのに最適な時季だそうです。私が子供の頃の我が家は、とてもあの豪華な雛壇を求めることはできませんでしたが、御代理様とお雛様はありました。亀屋良長さんのホームページによると、平安時代には幼い女の子は、「ひいなさま」という人形で着せ替えをしたりして遊んでいたそうです。これを「ひいな遊び」と言いました。
この「ひいな遊び」が、雛人形を飾る「ひな祭り」になり女の子の成長を願う節句になりました。子供の頃、姉が「なんで男の子の端午の節句はお休みなのに、女の子の上巳の節句はお休みじゃないの」と聞いて母を困らせていました。女の子は、放っといても育つのですが、昔、男の子は、幼児のうちになくなることが多かったのです。今でもそうですよね。男の子は小さい時には弱いのです。そして、男の子は最初から男の子ではなく、いろいろな試練を乗り越えて初めて男の子になります。だから今の男の教育の間違いがよく分かりますよね。短度の節句も祀るのは鍾馗です。三国志の関羽がモデルと言われている、戦いの神様です。がまんしなさい、女の子笑。男女には差別はあってはいけませんが男女は平等ではありません。でないと、神様が男と女を創った意味がありません。男女は区別されるものなのです。古事記を読んだらはっきりと書いてあります。
さて、今年の亀屋良長さんは、そんな雛祭りのために、「ひいな」とうお菓子を創ったそうです。著作権の関係から写真をここで掲載することがでいないのをお許しください。素敵だなあ。
亀屋さんの近くに住んでいたら私は絶対に和菓子教室に行きます。
人々が 長きに渡り 築きあげた その礎(いしずえ)が 未来を創る
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