これを書き終えると平成二十一年(2005年)九月二十日に始めたブログがもうすぐ累計記事1万件になります。あと22通です。
発言が昭和っぽいですか笑笑。でも、こう言う考えや「目的」を持った生き方は変えられないや。
これまでの「どの本よりわかりやすいスモールM&A」のタイトルを上記のように変えました。この方が日本の中小零細企業にあっています。この記事を前回書いたのは、三月二十三日です。その時は、次のようなことを書きました。
中小零細企業というのは、経営資源の脆弱性から、予想もしないほんの些細なことから組織が崩れて(ヘタをすると崩壊に至る)ことがままあります。ままあるという表現は不適切かもしれません。潜在的リスクとしていつもそれに身を晒されてしまいます。
後継者がいないと言うことも、あらかじめわかってることなのに、それを顕在的リスク(イベントリスク)としてとらえず、潜在的リスク(グラュアルリスク)のまま放置する(または、被承継者が、自分はまだまだできると考える)ことも多くあるでしょう。
会社を金のために売り渡す道具たとただ単に考えている欧米企業とは全く根本が違います。だって「合併」「買収」という簡単な言葉で片付けるんですもの。
つまり「経営資源」という言葉の充実度が欧米と日本では全く違います。
では、経営資源とは何か。欧米では「モノ(それも流通機能だけ)と金と『そのことだけに関係する』情報です」。では、日本では、「ヒト・モノ・カネ・情報」を「過去・現在・未来」に亘って「丸ごと」見ることがスモールM&A(このことばもちょっと違いますが、社会通念で名が通っているのでしかたなく使っています)ではないのでしょうか?
なので「後継者がいないから」という理由だけで、スモールM&Aをするのではありませせん。
経営資源の引継ぎを受けてもらうきぎょうに「ヒト・モノ・カネ・情報」を「過去・現在・未来」に亘って「丸ごと」を「引継い」もでもらうこと、自分の育てた娘を嫁に出すような気持ちで、経営資源の引き継ぐを相手企業に受諾してもらうことが大切です。
これが「どの本よりわかりやすいスモールM&A」というタイトルを今日から「どの本よりわかりやすい経営資源の引継ぎ」に変えた理由です。
発言が昭和っぽいですか笑笑。でも、こう言う考えや「目的」を持った生き方は変えられないや。
ただし、引継いでもらいためには、自社のことを十分に経営資源の引継ぎを受けてもらう企業に分かってもらい、その上でただ受けれもらうためではなくその「ヒト・モノ・カネ・情報」を未来に向けて成長する経営革新が必要です。
中小零細企業の「ヒト・モノ・カネ・情報」を「過去・現在・未来」に亘って「丸ごと」を「引継いで」もらうことには、いろいろな手法があります。
その方法を次回からしていきます。そして、いろいろな可能性を、引継いでもらう方も引き継ぐ方も見つめながら「ヒト・モノ・カネ・情報」を「過去・現在・未来」に亘って「丸ごと」を「引継いぎ」をしましょう。
さあ、ではその手法は。
まずは経営資源の最初「ヒト」から。
光興産株式会社の創業者の故出光佐三店主は、「企業のいちばんの財産はヒトである」とおっしゃっています。特に、敗戦時、会社の資産をほどんと東南アジアの海外に持っていた出光は、その資産を全部失ってしまいます。残ったのは莫大な借金だけ。メディアは「出光佐三は自殺するだろう」と言いました。出光車内の役員たちも「引き揚げてくる社員を首にしてくれ」と言いました。
佐三店主は激怒します。「会社最大の財産をなぜ馘首するのか!」と怒り、一人の首も切りませんでした。そして、「玉音を拝して」というタイトルで三つのことを言います。
一、愚痴を言うな
一、今から建設に取り掛れ
一、日本の三千年の歴史を見直せ
と。
しかし、経営資源の引継ぎは、その企業のミッションが強ければ強いほど、両者のPMI(Post Mergern Integiration:M&A後の統合プログラム」は、困難なものになります。
企業文化の違いをひとつにするとはこういうことです。
経営者と経営陣が、ことあるごとに、二つを統合した際の「目的」を実施した仕事の内容がその「目的:誰のために、何のために」をとことん言うことです。宇佐美の親父さんに言わせれば、その回数は、1万回以上です。「手法」ではありませんよ、「目的を」です。
当時三千人の社員がいた宇佐美の親父さんに私は聞きました。「親父さん、どうすれば人っていうことを聞くのですか?」。そうすると簡単明瞭に答えてくださいました。「一万回同じことを言え。いいか、宝徳、一日一回ったら1万回というのは28年ぐらいかかるんだ。一日三回いったら約十年だ。一日十回っても役三年だ。それがなあ、たった三回ぐらいいっただけで、すぐ人はなあ『そのことでしたら何回も言いました』というんだ。たった三回ぐらいで何回も言うんだ。一万回言う気持ちがあれば五十回か百回は言えるだろう」とおしゃいました。親父さんの言うことはいつも簡単で的を得ています。
つまり、「ヒト」の経営資源への対応は企業にとって、最もハードルが高い代わりに、これさえできれば後の経営資源は、そんなに困難にではなくなるでしょう」
ただし、最初にマネジメントありきでは絶対にこれはできません。リーダーの高いコンセプチュアルスキルが絶対条件になります。
そして、そのコンセプトは(くどいですが)「起点力(よしここからがスタートだ)」「期待力(将来の成功をイメージできる」「共感力「これならやりがいがあるな)」を持たせなければなりません。これができなければ経営資源の引継ぎのPMIはできないでしょう。
英語で言うと「on the same page(全員が同じ絵を見る)」ことです。楽な方法はありません。
人が皆 同じ世界を 観ることが 経営資源を スムーズにする
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